秋山木工は労基法的に問題はないのか?現在の「丁稚」制度の問題点を考える

By | 2016年10月10日
akiyama-mokkou-labor-standards-act-problem

社長が丁稚という言葉を満天下に喧伝する秋山木工

中小企業の経営者は広報として世に出ることによって会社を広める事も役目なのですが、秋山木工の社長がやっているのは炎上商法とさえ考えてしまいます。

実際には、そのような特異な働かせ方を周囲の者達が見て、それを祭り上げているのではないでしょうか。

秋山木工は炎上商法なのか?

別に中小企業の社長が炎上商法を行なって、それによって社会に耳目を集めるのはモラルは別として、法的には何ら問題は無いと思います。

しかし、少なくとも労働基準法は守ることは最低限の必要要件ですが。法律に決められた義務が果たせていないのであれば、社長がウェブに嬉しそうに出ている時点で、それは明らかにおかしなことですから。秋山木工では労働基準法は守られているのでしょうか?

広告

中小企業と労働基準法

中小企業での労働基準法の遵守について、一定程度の瑕疵はやむを得ない部分があることは理解できます。

ただ、労基法を守るべく努力している企業について私は批判するつもりはありませんが、この秋山木工の場合、社長が自分たちの丁稚制度をweb上に喧伝しているので、その丁稚制度における法的問題点などについて考えます。

精神論を説くがウェブサイトはお粗末

あと、もう一つ非常に気になった点が、このニュースは今日(2016年10月10日)のヤフーニュースで取り上げられていたのですが、その時点で秋山木工を検索すると、Internal errorでウェブサイトが見ることが出来ないのですね。自分の意見を世間に喧伝するのであれば、ウェブサイトくらいは管理してからそういうことを言いませんか?

まあ、秋山木工にはそういった部分に関して技術を持っている人がいない、ということだけなのかもしれませんが。また、この経営者が、自分の発言がこれほどまでに「炎上」するとは考えていなかったことの表れかもしれません。

広告

マスコミもおかしい

丁稚と嬉しそうに言っていますが、結局のことろ、中小企業経営者にとっての従業員の理想像にすぎないのですよね。

「入社」1年目こそ「秋山学校」の「生徒」として「奨学金(返済不要)」が出ますが、それ以降は従業員扱いです。当然、1年目の「生徒」には「仕事」はさせてはなりませんし、また、2年目以降の「従業員」となれば、労基法の対象になります。

基本的に日本の労働基準法とは、企業がその社員を拘束している間は賃金を払わなければなりません。秋山木工の紹介サイトを見ていると寮生活を強い、そして朝5時から夜11時まで生活スタイルを強いている、いるこれは当然、労働時間として見なされるはずです。それだけの賃金を本当に払っているのでしょうか?

また、文献によっては「休日は年に10日程度」とありますが、労基法では7日につき1日は休日を与えなければならないはずです。これは、一体どういうことでしょうか?

丁稚を合法的に行う方法の一例

一応念のために書いておくと、1年目の「教育」「研修」として「労働ではない」という形態であるのであれば、上記のような環境は、合法的に許可されるという可能性はあるのかもしれません。ただ、その場合に教育という名のもとに実質的な労働をしているのであれば、外国人研修生の日本人版と言われかねないでしょう。

精神論で物事を語る陳腐さ

精神で何か物事が好転するのであれば、先の戦争には負けていませんでしたし、バブル景気は永遠に続いたことでしょう。そうではないからこそ、人は学び必死に模索し、そして自分のあるべき道を探ろうとするのです。

NECや東芝やパナソニックでさえ海外資本に身売りをしてしまい、また、三菱造船の豪華客船の建造失敗も記憶に新しいですが、世の中、どんどん変化しています。そんな時に、特に若い時間を4年間も木工のために「丁稚」という労働環境において過ごすことに一体何の意味があるのでしょうか?

また、精神論として主たる事例として、男女ともに丸坊主での「丁稚」、とありますが、これは一体どういう法的根拠で行っているのでしょう?建前上は本人の「自発的行為」としているのでしょうか?法的には余程の必要性がなければ髪型を強要、指定することなどできないはずですが。ましてや女性の坊主など言うまでもなく、です。

ワンマン体質の頂点としての丁稚

中小企業の社長とは、悲しいかなワンマン的な体質になりやすいものです。その極地と秋山木工は言えるのかもしれません。

確かに今、不況のどん底ですし、今後も景気の復活など全く考えられないので、このような企業がしゃしゃり出ているのかもしれませんが、こんな働き方が広まれば働く側かすれば、たまったものではないですよね。

丁稚会社の作り方の考察

おそらくこういう会社は社長を頂点ワンマンスタイル、また、「社員」もその「思想」に「共感」できる人材を選りすぐり、自分たちの価値観を築いているのではないでしょうか。

また、この会社は不思議なことに、少なくとも私が読んだ限りでは、どの記事にも「丁稚」終了後の9年後に「独立」などの道を選ぶ、云々とありますが、それは表現を変えた「期間工」とも呼べるものではないでしょうか?

秋山木工は中小企業の経営者にとっては理想とも言える「働かせ方」をしている会社なのかもしれませんが、法的に見ると、大問題をはらんでいいのではないかと私は思ってしまいます。

また、それらの「働かせ方」に違法性が有った場合、それを労基署が見て見ぬふりをしているのであれば、それも大問題でしょう。このような会社がウェブで経営者自身によって満天下に広められているにも関わらず、なぜ労基署は立入検査をしないのでしょうか?それは我々の血税が適切に使われていない証左ですね。

従業員に丁稚精神を求めるのであれば、当然の経営者精神を発揮せよ

私は全く賛成しませんが、働くスタイルの一種としての丁稚は否定されるべきものではないのかもしれません。

しかし、それをウェブ上に「労働の形態」として喧伝するのであれば、残業代および割増賃金を払っているのは当然だと思いますし、それができていないのであれば、従業員に「だけ」丁稚精神を押し付け、そして自分はまともな経営ができていない、という非常に大矛盾のある行動となってしまいます。

当然ですが、「従業員」に給料を払うのは「経営者」として最低限の役割です。法に定められた給与が払えないというのであれば、家敷地一式を売り払ってでも払うのが「経営者精神」と言える行動でしょう。まさか従業員にだけ丁稚精神を押し付けていることはないでしょうね?

また、丁稚は「5時から23時」「年休は10数日程度」もの超長時間の拘束時間なのですから、それが「労働力」であった場合、おそらく従業員はそれが時給で最低賃金であったとしても、凄まじい金額を月給として得ているのでしょう。無論、それ自体が労基法に対し、著しい疑問を抱かせる内容ですが。

秋山木工で丁稚「労働」をすれば、年季が開ければ「家が建つ」ほど給料をもらえているのでしょう。素晴らしいことですね。一生、左うちわですか?

もし万が一、残業代も割増賃金も払えてないのであれば、即刻、「経営者」などという偽りの表現を放棄すべきでしょう。それは単なるウルトラブラック違法労働をさせている企業犯罪に過ぎませんから。

まあ、あれほどウェブで丁稚と豪語し、喧伝しているのですから、当然、残業代や割増賃金は「法的にいかなる瑕疵もなく」払われていると私は考えていますがね。

広告

※投げ銭(寄付)のお願い※
「警鐘と現象」を応援して頂ける場合、以下のような方法があります。 
・EメールタイプのAmazonギフト券  15円より投げ銭が可能です。 (info[at]keiandgen.net)
 ※一定額以上で記事リクエスト受付けます。
・Amazon商品のアフィリエイト経由での購入   ・楽天商品のアフィリエイト経由での購入
アフィリエイトについては、上記リンクより商品を購入すると、その購入代金の数%が「警鐘と現象」 に寄付されます。
    ブログランキング・にほんブログ村へ    


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)