リベラリストが読む貧困、ホームレス、ひきこもり問題の書籍

By | 2016年10月24日

アフィリンクなどは貼っていません。いつものように。

反貧困―「すべり台社会」からの脱出 (岩波新書 新赤版 1124) 湯浅誠

すばらしい本です。

今、生活に困っている人や就職活動をしている人、学生は絶対に読むべき一冊と言え

マスゴミは「持てる者」として「自己責任論」を垂れ流しますが、それらの恐ろしい変化が現代の社会の弱者の生活に直結し、貧困として現れます。

一方では大企業の経営者や株主が未曾有の利益を内部留保として得ている事はマスコミでは取り上げませんが。まあ、彼らも為政者側の「金を持っている側」ですからね。

この本では生活保護や貧困についてのそれらの背景にある問題を丁寧に考察し、行政や財界の無為無策振りを徹底的に暴いています。

この本を読んで実感するのは結局この十年は

失われた十年

ではなく

失わされた十年

だったのではないでしょうか。

それはマスコミからは絶対に伝えられることもなく、立法と行政も国民を救う事はなく、ひたすら「自己責任」という便利なプロパガンダで糊塗されてきた社会に他ならず、これをおぞましい社会と言わずして何と言うのでしょう。

全ての働く人にオススメな本です。

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ホームレス人生講座 風樹茂

ホームレスの人々のルポタージュと、ホームレスを生み出す社会の考察。

この本ではテーマとして「縁」について取り上げられているのですが、それはホームレス問題への新しい視点として同感します。

しかし、この本の作者の言うように、戦後の復興は家庭を犠牲に行われ、結局それまで存在していた「つながり」を断ち切ってしまった事は事実かもしれません。

もっとも、そのツケを我々の世代が別の形で払わされているわけですが。

この本は戦後社会論としても、人生論としても読めるかもしれません。

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引きこもる若者たち 塩倉裕

この本が書かれた当時の1999年はウェブも派遣労働も事実上、無い時代でした。

ウェブは静かなネットワークを作り、派遣労働などの劣悪な労働環境は引きこもりの若者の社会復帰をさらに難しい物にしました。

それらの社会的変化を前提としてこの本を読んだのですが、結局、10年間社会は無為無策を重ね状況をさらに悪化させたに過ぎない事を知り、無力感を感じざるを得ません。

結局、社会的な問題、特に日本のムラ社会や企業中心主義を考えずして引きこもりの問題は解決できないと考えます。

しかし、現状の社会はそれができない。ゆえに引きこもりの若者たち個人に責任を押し付けるのです。それが一番簡単な事ですから。

この本では主として引きこもる若者たちの内面を深く考察しています。

けれど、考察しても社会は改善されないし、それどころか悪化しているのですが。

貧困襲来 湯浅誠

良書。

実はこの本、民主党政権下の時代に書かれた本で、私も実際、その当時に読みました。

つまり、政権を変わっても何ら貧困問題は手付かずのまま、というおぞましい状態が続いているわけです。

と、言いつつこの本の著者は民主党内閣にアドバイザーか何かとして参加したのですよね…。

もっとも、それはパフォーマンスにしか思えませんが。

民主党の最大支持母体は労組協調路線(=御用組合)の「連合」で、結局は「大企業の正社員様の身分を守る」ことが隠れた名テーマであったであろう、民主党にとっては、この本で扱われているような「ギリギリの状況に置かれた人々」のことなんて視野の範疇外だったのでしょうけれど。

逆説的に、なぜ彼らが政権を手放さざるを得なかったのか、その未熟さを貧困という問題から連想してしまいました。

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