書評 思想としての右翼 右翼・ナショナリズム伝説 いわゆるA級戦犯ゴー宣SPECIAL 他

By | 2016年9月8日
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もくじ

思想としての右翼 松本健一
右翼・ナショナリズム伝説 松本健一
いわゆるA級戦犯ゴー宣SPECIAL 小林よしのり
ほんとうは、どうなの?原子力問題のウソ・マコト 上坂冬子
だから皇室は大切なのです-日本人と皇室 篠沢秀夫

リベラル的な人物が右派系書籍を読んだ感想です。リベラルだからといって、自分に都合のいい書籍ばかり読んでいると、議論に深みが出ません。そのため、意図的に自分とは考えの異なる書籍も読んでいます。

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思想としての右翼 松本 健一

明治維新を前提としての左右のあり方の考察は良いのですが、その後の右翼的な運動の形成や思想背景に付いては貧弱です。

「右」の思想は多くは感情的であり、左翼のような理論体系が整っていない事が思想の主たる根本ではないでしょうか。その意味では右翼とは「天皇」を思想の中心として国粋思想を加味したもの、と言えるのかもしれません。

実際、この本に書かれている「右」の人々の行動は憂国的、すなわちそれは「民」を思うことであって、ある意味ではそれらの「右派」的思想がなければ「左」の行動とも通じるものがあり、最終的に左右の思想とは根本部分のみでの違いのみなのかもしれません。

右翼・ナショナリズム伝説 松本 健一

タイトルは大変勇ましいのですが、内容はその他の一般レベル右翼本と同じように極めて主観的な記述が多く、「感想文」です。

右翼、左翼、と言われますが左翼はその理論の正当性、妥当性はともかく、ある一定度の理論性を保有しているのに対し右翼は極めて感情的、主観的です。

本書の中でも何人かと何例かの右翼的事象を記述しているのですが、それに対しての理論的な記述が極めて弱い、もしくは存在しないように思えてなりません。

現在の日本が「右傾化」しているなどと言われますが、それは左翼理論が実態社会への破綻したことに対しての、文字通りの「反動」によるものに他ならず、それは決して「積極的に」受け入れられているものではない、と認識すべき必要があるでしょう。

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いわゆるA級戦犯 ゴー宣SPECIAL 小林 よしのり

確かに著者の言うようにA級戦犯は戦勝国による見せしめ裁判であった事は理解しますが、冷静さを欠く議論とも思えます。

同書籍中には確かに興味深い主張も多くあるのですが、いざ論証の際には極小事実を過大評価する右派の多用する感情的理論の枠を超えるものではありません。

ただ、ふと思うのですが、右派においても議論が異なり、お互いに罵倒しあう姿は左派の内ゲバ、党派対立を思い起こさせずにおれません。

まあ、漫画ですからね。漫画で物事を考えようという時点で浅はかですが。

ほんとうは、どうなの? 原子力問題のウソ・マコト 上坂 冬子

原発推進側から書かれた本なので、右派として扱っています。

全くお話にならない本です。何ら根拠、そのデータを示す事無く、ひたすら主観論を延々と対話形式で記述しています。 しかも、対話相手が原発関係の為政者及びその周辺なのですから、全く説得力も何も有ったものではないです。

放射性廃棄物の最終処理に付いては全くの黙殺ですし、問題の矮小化、地域の原子力による税収入依存に対する問題など、この手の本にはつきものの「都合の悪い問題はことごとく無視 が多数ですね。

インタビューアーも下品ですし、編集デザインもお粗末です。一体何の目的を持って本書を作ったのか全く理解に苦しみます。

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だから皇室は大切なのです-日本人と皇室 篠沢 秀夫

途中放棄。

確かに皇室が我が国の重要な位置づけである事は同意しますが、この本は単に「感想文」に過ぎません。

論証においても説得力がなく、理論的破綻が多々伺えます。少なくとも問題提起をするのであれば、それに対するきちんとした回答を書くのは最低限の著者の責任だと思うのですが。

たとえ不都合な事実であったとしてもそれを厳然として受け止め、その上での現状の是認が必要なのではないでしょうか?それを特定の極小事象を持ち出して理論カモフラージュするのは理論的破綻と言わざるを得ません。

また、「現状の為政者との関係」を肯定している部分も読む気を失せさせます。

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