
少子高齢化にしたのは、一体誰だ?
今回の選挙戦において、「少子高齢化対策」を争点とする、などと為政者が言っていますが、では一体、少子高齢化の原因を作ったのは誰なのか?と私は聞いてみたいですね。
少子高齢化の原因とは、派遣労働者や非正規雇用などにおける不安定な経済的状況において、結婚したくても結婚できない、子供を産みたくても子供を産めない、子供育てたくても子供を育てることができない、そんな社会を作り上げた究極的なツケとしての少子高齢化社会ではないでしょうか。
少子高齢化対策など、極めて簡単なこと
少子高齢化対策など極めて簡単なことです。そんなことは選挙の公約にするようなものではありません。役人たちの大好きな通達や法的解釈によって、いかようにでも対応しうるものです。
その一例として、労働基準監督官を増やし、大企業、中小企業、問わず、対し抜き打ちでの労働環境のチェックを行う。そして労働基準法違反が見つかれば、それを法的範囲内における最大の罰則を持って罰する。また、その事実をそれを大々的に社会に広める。そうすることによって、かなりの抑止力が働くでしょう。
無論、現在の労働基準法違反における罰金50万円という、働く者の感覚とは全く乖離した法律を変える必要はあります。しかしその前に、行政が行うことのできる手段は無数に存在するはずです。
労働基準監督官を増やすための財源がない?それなら役人の給料を削れば良いことです。何ら生産性のない仕事を行い、挙げ句の果ては行政不作為で少子高齢化、そしてそれが社会の将来性に暗雲をもたらすレベルでの愚行を繰り返してきた役人は、まず自分たちでそのツケを甘んじるべきです。
公務員の賃金が下がったら「優秀な」公務員が辞める?良いことじゃないですか。
「優秀な人材を集める」を名目に公務員は大企業並みの賃金を得ているのですから、この人手不足の時代「優秀な」人材を民間に放出することは良いことです。「優秀な」人材の「元」公務員なのですから、民間企業から引く手あまたでしょう。
為政者の「少子高齢化対策」に透けて見える本音
また、今回の選挙における少子高齢化対策のスローガンの本音とは、為政者の産業界に対する配慮ではないのか、と思わざるを得ません。
現実的に、産業界が政治に要望したことによって働くものの安定性は徹底的に破壊され尽くしました。その結果として、自業自得であるはずの産業界が、再び、政治に人材不足の状況を助けを求めるという、極めて矛盾した構造がその背景にあるのです。
また、もう一つには「少子高齢化対策」という錦の御旗を立てることによって、消費税の増税に対するプロパガンダとしての役割があるのでしょう。
そもそも、消費税そのものが私は存在するべきではないと考えます。私は中小企業に勤めていますが、一体、商売における、数パーセントの利益を上げるために、どれだけの血の滲むような努力を中小企業が行っていると考えているのでしょうか。
もっとも、大企業にとっては、消費税のかかった商品を海外に輸出することにより、消費税が還付金という形で大企業の懐に入ってくるのですから、消費税がいくら上がったとしても痛くもかゆくもないでしょう。
また、少子化対策と称する、天下り先の確保と増税という結果も、今回の政治的スローガンによって生み出されるのでしょう。それは、目に見えたことですね。
「財団法人 少子化対策センター」
などの組織を作って、役人たちは天下りをチャッカリと行うのでしょう。
また、今回の選挙で与党と及び与党の補完勢力が勝利した暁には、
「消費税増税に反対するものは少子高齢化対策に反対するものだ!」
とでも言うのでしょうね。
そんな、愚劣な選択をさせないためにも、選挙では「まっとうな」政治を行う政治家を選ぶ必要があります。聞こえのいいフレーズを連発する「与党補完勢力」を選んでもしょうがないのですから。
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