日本車の多くはSUVに「ならざるをえない」理由 衰退する日本社会と自動車

By | 2018年8月1日
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今後、確実に日本は衰退する

まず一つ確実に言える事とは、日本は今後、確実に経済的衰退が宿命となっている事です。

生産人口の減少及び労働人口の減少、それは国全体のパイの縮小に他になりません。

それに対し為政者達は外国人労働者を投入する事によって、それが解消されるなど幻想を振りまきますが、では、その外国人労働者を導入する事による文化的な軋轢や、放置されたままの就職氷河期世代への救済について、彼らはまともな説明をしようとはしません。

また、そもそも外国人労働者を導入することとは、現在の政治的な政策が失敗の証左であるにもかかわらず、誰一人としてまともに責任を取ろうとする者はいません。

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中国の発展、都市部と地方部

具体的に経済のパイの縮小とは、地方地方の地域における道路インフラなどの整備の限界が目に見える形として現れるのではないでしょうか。

それは、現在、全国各地に張り巡らされた道路のうち、一定部分を廃止せざるを得ない時期が来る事に他なりません。

その具体的な目に見える一例として鉄道の廃止事例があります。

最も顕著な例としてJR北海道における路線の維持可能部分が極めて少ない部分である事がJR北海道自身によって公表され、その線路の維持のために、いかにして市町村やJR北海道が取り組んでいくかが問題になっています。

もっとも、JR北海道のこの問題については、国鉄を民営化する事自体が極めて政治的な意味を持った行為であり、その矛盾の噴出に他ならないのですが。

ただ、それについては他に生地が何本も書けてしまうような状況であるため、ここでは詳細は省きます。

しかし、JR北海道における線路の廃線問題とは、日本の地方部における道路の廃道問題を先取りした事例である事は確実でしょう。

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インフラの維持管理が困難になる日本

現在、山奥に住んでいる人々も多くいます。そのような地域は多くの場合、限界集もしくは、過疎地域などと言われます。

私は決して地方におけるインフラの維持は不要であるとは思いません。むしろ、重要であると思います。

なぜならば、地方部における文化の多様性とは、この国を支えてきた文化的な裏付けの重要な一つであると言えるのですから。

しかし、それらの文化地域における村八分や、役場等において縁故採用などが横行している行政組織を擁護するつもりは全くありませんが。

現実的な問題として、今後、地方の道路に起こる課題とは現状維持事が最大限の課題となるのではないでしょうか。

つまり、新規に作るよりも現在のインフラをいかにして守っていくか、になります。

そのため、橋梁などの重要インフラを、まず維持管理する事が最優先の課題となるのでしょう。

現在のようなアスファルト舗装が果たして今後も維持され得るのかについても疑問を抱かざるを得ません。

ちなみに舗装とは、アスファルト舗装とコンクリート舗装があります。コンクリート舗装は耐久性には優れていますが、車の乗り心地などにおいてコンクリ舗装は日本ではあまり行われていません。

現在でもコンクリ舗装が行われている部分といえば、高速道路内のトンネルにおける舗装でしょうか。高速道路内のトンネルでの舗装の補修作業が困難であるため、現在でもコンクリ舗装となっているようです。

しかし、今後インフラの維持などが困難になった場合、コンクリート舗装が一般道にも多く採用されるのかも知れません。いや、それどころか一定の地方部では舗装すら行われなくなるのかもしれません。

それは、これまでのような、道路が整備されてきた事を前提とする乗用車たとえばワンボックスカーなどは非常に不便な存在、もしくは一部地域でしか使えない存在となり得るでしょう。

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皮肉なるリンクとしてのSUV需要

ランボルギーニや、高級車の代名詞としてのロールスロイスですら、SUVを発売する昨今ですが、その意図とは、「途上国における富裕層」への販売ターゲット拡大のため、と言われます。

途上国の地域では、道路状況が決して良いとは言えません。つまり、経済の発展と国内のインフラの供給が未だバランスが取れていない状況が、それらの国にあります。

しかし、それらの国は中長期的視点でみれば道路インフラは現在の日本のように津々浦々に舗装道路が広がる状況となるのでしょう。

一方、それに対し、日本で今後SUVが必用とされる理由とは、「衰退する社会でインフラが維持できないため」という、極めて皮肉な歩みの同調となります。

そもそも日本中の道路の大部分が舗装されたのは、30、40年程度前の事に過ぎません。

それ以前、戦後昭和20年代30年代においては幹線国道においてすら、大型トラック同士はすれ違いが困難な道幅であったり、また、市町村の少し地方に行けば舗装すらされていなかった、そんな状況でした。

いずれ、そんな状況に日本が戻らざるを得ない状況と考えるのが自然ではないでしょうか。

現在日本でもてはやされているミニバンなどは、日本の成長における最後の徒花とも言える状態ではないでしょうか。

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