小銭稼ぎ狙いの検索結果であふれかえるウェブ
現在のインターネットを見てみると、その検索結果の先頭10件程度はアフィリエイトなどの「金を儲けることを前提」とした内容が表示される事がかなり有るのではないかと思わざるを得ません。
インターネットは初期の頃はhtmlタグなどで作成しなければなりませんでしたが、今ではブログ、特にそれがSEO的に優れていると言われているワードプレスなどを誰もが比較的簡単に構築しやすくなったため、インターネットに自分の意見を発表することの敷居は極めて低くなりました。
しかし、それは明らかに最初から小銭稼ぎを目的とする者たちもインターネットに進出する事が簡単になり、その結果として検索結果が極めておかしな状態になっているのではないかと考えます。
本来、ウェブで誰もが情報を発信することができるようになることは、非常に好ましいことです。しかし、それが現実的には「金儲け」をしようとするものたちが跳梁跋扈する状態になっている。それは、非常に問題のある状況ではないでしょうか。
常識あるものはウェブに実名も顔も出さない
また、インターネットで「儲かった」と称する物は、自分の顔と氏名を喜々としてインターネット上に晒します。それは、アフィリエイトなどの商品を推奨する際の、信頼性の演出を目的としたものや、また、「実名顔出しでなければ信頼できない!」などと称する「プロブロガー」に取り入るための行動ではないか、と考えてしまいます。
しかし私は、インターネットは匿名で行うことが大前提であると考えます。
特に島国の日本においては、実名顔出しで自分の意見表明をすることによって、それが信頼度の獲得のメリットよりも、社会での自分の行動において誹謗中傷や生活を妨害される事のデメリットの方が大きい、と考えるためです。
それにもかかわらず、インターネットで実名顔出しをする者は、もはや「そうせざるを得ない」つまり、インターネットで小銭を集めることをによって「しか」生活をすることもできない生き方を自ら選択している、と、考えると彼らの行動が非常に自然に見えるのかもしれません。
確かに今の十代、二十代のウェブユーザーを見ると、ユーチューバーに見られるように、ウェブで顔を晒すことは抵抗が少ない世代になりつつあるのかもしれません。しかし、それはあまりにもリスクのある行動をノリで判断しているように思えてなりません。
ウェブを利用し、金儲けする事といかがわしさ
それらの、最初から金を集めることを目的としたインターネットのコンテンツが満ち溢れる現在において、インターネットの信頼性そのものが確実に低下していると言えます。
また自分のブログなどにおいて、「こんなに儲かった」「特定の商品を勧める」者達は、自分の小銭を集めるためにインターネットの信頼性を貶めているに他なりません。
つまり、インターネットとは誰もが発信できるが故に、その信頼性が著しく低下している状態と考える事ができます。無論、それらの発言を行っているものたちは、「自分の利益さえ出れば」という考えなのでしょうけれど、それはこの国の隠れたエゴイズムをむき出しにしている行為、とすら言えるでしょう。
つまり、ウェブは虚業でありました
かつて2000年代前半においてIT革命、ITバブルなどなどと言われましたが、現在、進行しているインターネットにおける小銭稼ぎのためのコンテンツの作成と増加とは、それは新たなIT「バブル」とも言えるのかもしれません。
それは、かつての様な企業としての活動ではなく、小銭を欲しいがための個人がせっせと、キュレートなどと称する、オリジナリティのない、小銭稼ぎ目的のSEO汚染のコンテンツを作っている行為にほかならない、いつかは必ず崩壊する活動という意味においての「バブル」になりますが。
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