
独身文化は大いに結構だが、根本を伝えぬマスコミ
今、独身世帯が増えていると言われています。私はこれについて全く良い事だと考えます。
なぜならば、これまで、あまりにも集団主義かつ、軍隊的な影響の色濃かった日本文化から、ようやく個人主義もしくは、個人の思想信条を大切にする社会への萌芽と言えるからです。
とはいえ、マスコミは「お一人様文化」になる本来の原因を伝えようとしません。
その根本の原因としては、2000年代初頭における派遣労働の製造業での解禁などの「産業界にとって都合のよい働かせ方」を推進してきた結果、結婚をする事も、子育てをする事もできない世代が世に溢れている、その結果としてのシングルの生活が増えているのではないでしょうか。
それは根本的には人々が望んのでシングルの生活をするようになったのではなく、産業界が目先の延命策として、そのような産業界にとって都合のよい制度を導入した事による、単身世帯の増加と見る事もできます。
自分の人生は自分で決める事
とはいえ、私も一人暮らしをしているのですが、一人暮らしが一番少なくとも私にとっては自然な生き方に思えてしまいます。
今の社会では衣食住について、それは自分一人で何とでもする事のできる社会です。今後通販もしくは、ネットでの販売などが主流になれば、その傾向はさらに強くなっていくでしょう。
大家族主義の根底思想と無責任
むしろ、これまで家族主義もしくは、大家族主義などと言われていた生活の方法、そのものがおかしな状態であった、とさえ私は考えています。
もちろん、私の出身地の地方では、未だに大家族主義もしくは、親、祖父母などと暮らすといった家庭が存在する事は十二分に理解します。
しかし、それは本来、両親の介護などにしても、本来、社会が行うべきではないでしょうか。それを個人の問題に擦り付けようとしている事に見えてなりません。
つまり、為政者達は「自助、共助、公助」などと言いますが、それは一見、聞こえのいい言葉に聞こえますが、極めてまやかしの言葉であると言わざるを得ません。
なぜならば、日本は消費税の導入しかも、それは食品や日用生活品にも全てかけられる、とてつもない税金が掛かっています。
また、勤め人であればわかると思いますが、税金だけは毎年伸びていく、そして、働く者に、特に中小企業に働く者にとっては賃金の上昇など微々たる者もしくは、無いに等しい状態です。
それにもかかわらず公務員達は毎年ぬくぬくと賃上げの恩恵を受け、1000兆円とも言われる国債があるにも関わらず、ボーナスを受け取っている、このような社会で何が「自助、共助そして、一番最後に公助」なのでしょうか。
それは本来、社会が有する社会的責任を全うしなければならないにも関わらず、それを全て個人や家庭に押し付けている事に他なりません。
それらの大家族主義、つまり、両親と一緒に住む祖父母と一緒に住む行為が行われているのは、だいたい地方です。
そして、その地方では現在の為政者達の票田です。地方に行けば行くほど保守系議員がのさばり、そこでは言うまでもなく市役所や県庁などにおいては縁故採用コネ採用が行われている。
一人ひとりの連帯の方法としての結婚での共同生活
一人暮らしは、そんなにお金は実はかかりません。私は車を持ち、一人暮らしをしているのですが、出費をマキシマムに切り詰めると10万円以下で普通に生活は完結します。
また、現在は会社員として勤めていますが、極力、生活の質を上げないようにしています。それは今までの社会からの対応、つまり、社会が働く者をないがしろにしてきた事に対する強烈な警戒感が根底に存在するためです。
別に私は、それを全く利用するつもりはありませんが、本当に一人暮らしをして、どうしようもなくなったのであれば、生活保護を受給するべきです。
それは納税している者にとって当然の権利です。為政者達は生活保護について、ありとあらゆる手段を使って水際作戦を行おうとしますが、本来、生活保護者は所得の究極の再配分として、公共の最も重要な役割であるにも関わらず、です。
それは社会が本来自分達が行うべき事を放棄しているに過ぎません。
一人暮らしをする事、それは同棲や結婚したとしても、
「一人暮らしの者同士が一緒に住む」
もしくは、
「一人一人の生活の連帯としての共同での生活」
との行う考え方でも良いのではないでしょうか。それは極端に言ってしまえば、ワンルームマンションを隣同士で借り、お互いの部屋を行き来する、そんな生活の方法でも全然いいと思うのです。
もしくは一人一部屋のミニマムな小屋に近いような家を建てて生活する。
また、子供ができれば、さらにもう一部屋借りる、もしくは、買う。
そんな生活が現実的に成り立つ社会に、なりつつあるのではないでしょうか。
実際、地方おいてはワンルームマンションや辺鄙な土地は投げ売り状態とも言われます。一人ひとりが独立した生活者としての意識を持つことによって、自分達の生活をフレキシブルに住環境から考えていく、そんな方法もありかも知れません。
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