
そもそもこの国の行政は問題が出るまで放置
そもそも論で一企業が「株」を「個人」に対して創設することが許されるのか?個人的には甚だ疑問です。
とはいえ、それでも売り買いが成り立てばサービスとして成り立つのでしょうけれど。
何か問題が起こるまで行政は放置を続けるのは、サービス残業も同様の事例でしょうから、今のところはその法的な整合性について監督官庁は見て見ぬふりをしているという状態なのかもしれません。
ビットコインによる取引、という促進策
このVALUについて非常にうまい仕組みと思うのは、ビットコインによる取引ということです。
ビットコインによる取引の意図としては金銭を授受しないことによる法的な整合性を担保するための行為だったのかもしれませんが、現実的にはそれはVALUを勧めるブロガー達が信者にビットコインを購入させることによって、アフィリエイト収入を狙うことができるため、自らの擬似株での利益+アフィリエイト狙いのブロガーたちによるVALUの推奨が行われる、VALU側にとって極めて都合の良い宣伝環境を作り出すことに成功しています。
また、彼らは多くのアクセスを持っているブロガーたちですから、この記事の様な批判的な記事を検索結果からかき消すことができる、というSEO的なメリットもあります。
ブロガーの言論の利用とブロガーたちの矛盾
VALU側の説明としてはVALUは擬似株であり、それはメンコや、トレーディングカードと同じである、との説明をしていますが、それは根本的にはブロガーの知名度を換金する行為にほかならないものです。
それはブロガーという、文章を書くことしかできない者たちが現金を得るための行為として、普段、
「自分はこんなに儲かっている」「こんなにお金を持っている」
と言いながら、このような、法的に疑問を呈さざるを得ない部分のあるサービスを信者に推奨する、という極めて矛盾のある行動を彼らから引き出すことに成功しています。
まあ、ブロガーはカネ儲けができれば言論など関係ないのかもしれませんが。
今のうちに「VALUを販売したブロガーのリスト」を作っておくと、「公然たる事実の開示」として、今後のブロガー観察が捗るかもしれません。
購入したのは信者のみなので今のところ「クレーム」は少ない
結局のところこのVALUいわく「メンコ」や「トレーディングカード」のような疑似株を購入した者の主たるものは、ブロガーの信者たちなのですよね。
ですから今のところ購入したものは儲けそのものを狙ったのではないため、トラブルなどについては比較的落ち着いている状態と言えるのではないでしょうか。これは非常にシステム的にはうまい作り方をしていると思います。
そのブロガーを応援するが為に、「擬似株」というものが成り立つのですから。ただ、それが今後にわたって、流動性が本当にあるのか、「クレーム」が出ないのか、それは面白い観察対象でしょうけれど。
炎上を意図する「小口株主」の振舞い
現実の株の世界においても小口株主が株主総会で「大きな声で質問」をするために購入する、という事例があります。それをVALUで意図的に実践する者が現れるのではないでしょうか。
つまり、株主総会のない、もしくはその義務のないVALUにおいては、株主総会の場、ではなく、消費生活センターや、消費者庁に
「ブロガーの○○○○から儲かると聞いて『株』を買ったのに儲からない!」
と、「自らのブログのネタにするため」、延々と告発を行うものが出てくるのでは、との疑問を感じます。
少なくともVALUの「株」を公開しているブロガーたちは「炎上ブロガー」と言われるような者が存在することは確かなので、「炎上狙いの小口株主」が現れたところで、それは一切「自己責任」でしょうけれど。
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