奨学金という名の社会の未来を食いつぶす学生ローンの根本にある問題

By | 2018年4月29日
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学生ローンにほかならない奨学金

奨学金で自己破産をする者が多いと聞きます。また、奨学金は連帯保証人をつけさせる事により、保証人にされた者も自己破産してしまう、など、もはや社会の害悪と化しているのではないか、と私は思わざるを得ません。

そもそも、この国において、産業が壊滅的な状態になっている中で、今後の社会を立て直すのは若者であり、それは人材資源の有効活用以外に方法は存在しません。

それにも関わらず、彼らを学生ローンで金儲けの道具にしようとしている、それ自体がおかしな事であると考えてしまいます。

なぜ学生ローンで破綻をしてしまうのか。その理由としては社会の衰退が、まず一番にあげられます。

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現在の奨学金の問題点とはなにか

確かに以前から奨学金という名の学生ローンは存在しました。

しかし、その当時は社会が順調に発展していたため、例え学生時代に、お金を借りたとしても、借りたお金の金利以上に自分の社会的地位も上がっていた時代であったため、奨学金の返還は現在よりも、はるかに容易でした。

それに対し、現在の社会とはアベノミクスの大失敗によるデフレマインドの蔓延、また、正社員数の激減など社会の発展とは全く無縁の状態と言えるでしょう。

そのような状況の中で、誰もが大学に行く事のできる可能性を増やす、との美名のもとに学生ローンが組まれているのです。

確かに高等教育を受ける事自体は、良い事だと思います。

なぜ、大学が増えているのか。それはまた、別の見方をすれば、ある種の天下りの為であると考える事も可能です。

つまり、中央官庁などを退職した役人が天下り先として、教授や准教授としてそれらの新設の大学に潜り込む、そして、年収何百万も受け取る。そんな流れが出来上がっているのです。

そういえば、どこかの大学の獣医学部もその流れの中にあるのかも知れません。

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あるべき奨学金の姿とはなにか

では、初学金制度とは、どのように有るべきでしょうか。

それは、奨学金とは卒業後の年収に対し10%を天引きするなどの社会的な税金として行うべきではないでしょうか。

無論、それは社会も一定程度の負担を行うべきです。それは就職活動を行っているにも関わらず就職ができなかった、また、正社員として就職する事ができなかった、それは明らかに社会としての責任ですから。

このような場合、社会責任として社会は学生ローンの返済の減免及び肩代わりなどをして、しかるべきです。

また、そもそも大学の学費自体が高すぎるのではないでしょうか。何も大学を開設する場合に新しい建物を作る必要などありません。

また、これだけ大学院生が終了後の働き場がない、と言われる中で、スキルや教養を持った者達を集める事は、以前と比べれば、ハードルは下がっているのではないでしょうか。

そのように無駄を省けば、大学の年間の学費は50万円以下が自然な価格ではないかと思ってしまいます。

そもそも、大学とは元の元を正せば研究機関であるはずにもかかわらず、現在では単なるサラリーマン養成学校になってしまっている、そんな、おかしな根本的問題もそこには存在します。

繰り返しますが、ジリ貧となった日本社会日本経済において、今後の日本経済を立て直す事ができるのは若者しかありません。

その若者に対し、凄まじい経済的負担となる奨学金学生ローンを組ませる事、それは社会の未来を食いつぶしている事に他なりません。

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社会は経済的状況の遺伝を許すな

また、学生ローンを借りざるを得ない者達とは、両親の経済的な状況が不安定である事が一番の問題として挙げられます。

それは別の角度から論じるならば経済的格差の世代遺伝を社会が見て見ぬふりをしている、とも言えるのです。

つまり、金のある者達は、自分の子息に若いうちから塾などによって、より優位な勉強方法を与え、親が大学の金を出す事によって、なんら経済的負担を感じる事なく社会に出て行く事ができます。

その一方で、経済的に恵まれない家庭では塾に行く事もできず、本人の努力の上で大学に入ったにも関わらず、次は奨学金によって苦しめられるのです。

もちろん、Fランク大学などの問題はあるでしょう。しかし、大学を管轄しているのは一体だれか。それは日本国に他なりません。

そのように大学を社会的に存在させておきながら、奨学金という学生ローン名のもとにその責任を若者に押し付けようとする、それ自体が問題と言えるでしょう。

奨学金問題は目に見える問題の一部でしか無い

また、それ以前に学生運動の問題の前には待機児童問題、すなわち、幼稚園や保育園に入る事ができないなどの問題が生じています。

また、それよりもさらに根本的な問題としては、少子高齢化の問題事もあります。

現在の就職氷河期における、現在およそ40歳前後の者達は家庭を持つ事も、結婚する事も、そして、子供を持つ事もできない問題があります。

すなわち、それは現在の社会は社会の未来に対する問題について、なんら実効的な対策を行っていない事に他なりません。

学生ローンという、奨学金は、「借りたカネだから返すのが当たり前」、と吐き捨てる事は、社会が自らの将来を切り捨ててている事にほかなりません。

現在の日本の高齢化は待ったなしの状態になっています。ある地域では実質的な廃村状態が進行しているとも言われます。

また、人口減少や地方都市部中心部における人口流出なども危機的な状況にあります。

それにもかかわらず、未来の人物を作る事に情熱を傾けるところか、自分達の利権として扱わんとする者達が存在する、それが今の社会の現実ではないでしょうか。

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