お断り
この記事は、あくまでも「フィクション」としてお読みください。
現実に生じたことを、いろいろボカして書いているのかもしれないし、もしかすると私の単なる想像の産物の記事、「かも」しれません。
もし、これが現実の話であれば、かなり拙い事象ですから。
とはいえ、匿名だからこそ、書ける記事であることは確かです。
USBが紛失している事に気づく
そのUSBメモリの中には、本当に新聞に掲載されるレベルの情報が入っていました。
それはクビどころではなく、懲戒解雇、損害賠償レベル、と書けば良いでしょうか。
詳細は書けませんが、ある企業の根幹的な機密情報であり、その情報を得たものはライバル企業にその情報を売れば、即座に換金しうるレベルの情報、とだけ書きます。
しかも、ライバル企業は何らの自らのリスクを侵すこと無く、金銭につながる情報です。
と、書いているのですが、正確には、その様な情報を「過去に書き込み、削除した」履歴が有るUSBメモリです。
つまり、USBメモリを入手した者が、悪意を持って復元ソフトなどを使えば、それらの情報にアクセス「しうる可能性」が存在する、との書き方が正しいのですが。
言うまでもなくUSBメモリはパソコンで内部のファイルやフォルダを「消去した」としても、完全に消去されたのではなく、
「USBメモリのフォルダ内にファイルを表示させないようにしているだけ」
であって、データ本体が消去されたのではありません。
そのため、復元ソフトを用いて復元しようとすれば、復元ができる可能性はあります。
記憶をたどる
私は普段、スマートフォンにUSBメモリを自分のプライベートの鍵にキーリング、もしくはスマートフォンに接続して運用しています。
そうすることにより、「鍵とUSBメモリを分離させないため、置き忘れなどの心配がない」と考えていたのですが、今回の有様です。
某日、USBメモリの紛失に気づきました。
その際に、私はまずUSBメモリを紛失した時に行った作業とは何か、を手帳を確認しました。
私はスケジュール帳をつけているため、そのスケジュールで紛失したと思われる前後の数日間、一体、何の業務を行ったかを徹底的に調査し、その時に立ち寄った取引先などに「何か忘れ物はなかったか」と電話を行いました。
その際にUSBメモリを落とした事は言いません。それをすると問題がさらに大きくなってしまうのですから。
あらゆる場所に電話
USBメモリを落としたと思われる期間、非常にバタバタしていた事もあり、訪問先での作業手順がおろそかになっていました。
普段、USBメモリは鍵やスマートフォンから外した後、再度鍵もしくはスマートフォンに装着するのですが、紛失時はそれを元の場所に戻さなかった事が、すべての原因だと思われます。
その間の対応
会社には一切、知らせませんでした。
これは本来、従業員としては全く好ましくない行動です。しかし、USBメモリ紛失の事実を伝えてしまうと、問題が確実に大きくなり、思わぬところに問題が飛び火するため、私はあえて沈黙を守りました。
その間、自宅を含め、ありとあらゆる場所の掃除及と捜索を行いました。
それらの行動によってUSBメモリが出てくるかと思っていたのですが、出てきません。
その結果として私の日常生活に精神的に負荷がかかり、ありえないミスを連発するようになりました。
思考の一部が常にUSBメモリ紛失に負荷を取られている状態、とでも言うべきででしょうか。
人間は大きな不安を抱えたまま生活を行うと、その影響が必ず様々な場所に出てきます。
あまり具体的な事は書きませんが、業務での平凡なミスが増えたり、精神的な苛立ちが増えたりなど、目に見えるところで様々なミスや小さな問題が多数が生じていたような気がします。
最終的に発見
何日程度か、そのような極限的な不安状況で過ぎ去りました。
で、別の現場で、スーツのポケットに紛失したUSBメモリがあることが判明しました。
よく落とさなかったものだ…。
これは、私が外出する時に何種類かのスーツや、ユニフォームを持っているのですが、その現場に行く際に、その取引先の事情で、普段とはやや異なる服装をしていたためその服の点検自体を忘れていたこと、また、非常にバタバタした環境であったため、USBメモリを元の場所に戻さず、単体としてポケットの中に入れていた事が原因として挙げられます。
USBメモリについての危険性を、これまで私はあまり意識する事はありませんでしたが、このような事件が生じて以来、USBメモリの持つ本質的な危険性を再認識し、極力USBメモリは使わないことにしています。
そのため、少なからぬ業務の作業手順などの見直しを行っています。結局はUSBメモリを紛失しないためにはUSBメモリを持ち歩かない事が最も根本的な、重要な対策に他ならないのですから。
どのようにUSBメモリによる情報紛失を予防すべきか
今のUSBメモリは小型かつ、データ容量が大きく、汎用性が高いため非常に利便性を持っています。
しかし、その一方で、そのデータを紛失した時にメモリのサイズが大きければ大きいほど危険性も増す事も重要な事実として考えられるべきでしょう。
そのような事を考えると、あえて、わざと、小さいサイズのメモリ、つまり512MBや256MBなどのメモリを使う手もあり得るのかも知れません。
とはいえ、最近、そのように小さなメモリを購入する事は難しいため、必然的に中古製品を探す事になってしまいますが。
最近、ストレージは大きければ大きいほど良い、というイメージがありますが、容量が大きい事は、紛失時のデメリットも大きい事を認識すべきです。
また、本当に重要なデータを運ぶ場合は、可能であれば、あえて「ノートPC」を使うべきかもしれません。そうすることによって少なくとも物理的な大きさにより、紛失の危険性は減少するのですから。無論、先方でのLAN環境に接続できることが大前提ですが。
また、クラウドストレージなどを使用し、「物理的なメディアを持ち歩かない」手段も有効でしょう。
データは紛失してからは打つ手がありません。対策に「慎重すぎ」は無いでしょう。
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